受験に際し、最低限知っておくべきことは?
英国大学院の受験に関する色々なサイトがありますが、最低限知っておいた方が良いこと(出願書類と作成の留意点、出願時期)について簡単に纏めました。これから受験される方の参考に少しでもなれば幸いです。
【目次】
1.はじめに
2.出願時に必要な書類
3.出願のタイミング
4.その他(留学エージェントなど)
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1. はじめに
以下の内容は私自身がUCL(University College London)を受験する際に役立った情報を記載しています。基本的に他大学とも共通する部分が多いかと思います。多分に私見が入っていることをご了承頂き、使えそうだなと思った所を活用して頂けると幸いです 。
2. 出願時に必要な書類
下記5点がどの大学でも共通して提出が求められるものです。その中でも2-2.志望動機書(PS)が一番大切です。それ以外の資料が志望動機書に記載された内容を証明するものであり、またそれらを補足・補強する資料だということを意識して、CV、PS、推薦状を作成するのが大切だと思います。
2-1. 履歴書(CV):
書き方やフォーマットには縛りがなく、個々人で結構記載内容に差が生まれるみたいですが、2枚に収めようとすると私が記載した様に①学歴、②研究活動歴、③職歴、④資格、⑤その他の構成がオーソドックスだと思います。この中で自分自身が強調したい所の記載を厚くして調整するイメージです。各項目の1ブレット目で具体的な職務や学習・研究内容を記載し、2ブレット目でその実績を記載するという構成が読み手にとっては分かり易いです。
2-2. PS(Personal Statement、志望動機書):
今後、大学側にご提出される資料の中で、恐らく選考結果に最も影響を及ぼすものです。一番時間をかけて推敲すべきものです(と色々なサイトとかでも記載されていると思います)。各大学で求められる記載内容が意外に異なる為、こちらも内容や構成は様々です。受験される大学のHPで募集要項を良くご確認下さい。私は確認不足でUCLと他大学で、PSで求められる内容が一緒だろうと思い出願したら、他大学は見事に不合格となり普通は理由無しでrejectされるものらしいのですが、PSの内容が募集要項に合っていなかったからと丁寧に説明まで頂きました笑。
UCLの記載内容は恐らくオーソドックスなものだと思うのでそちらをベースにご説明すると、①Introduction(UCLで学びたい理由)、②学業での成果、③仕事での成果、④Conclusionの4段落構成です。ありきたりになってしまいますが、各段落をなるべく具体的かつ簡潔に記載するのが肝です。加えて、Introductionでは自分がやりたい・学びたい事や将来のゴールと志望大学と志望専攻がどう繋がるのか(目的の達成になぜ最適なのか?)を説明する様に心がけました。また、学業や仕事の成果も具体的にどの様なことをいつ行い、どんなスキルや経験を体得したのか(自明でなければ、それらが志望大学での学習や将来の目標達成に如何に役立つものか)を意識して説明すると良いと思います。
書き始めると、正直なところ未だ考えがそこまで定まってない部分(特に大学院で学んだその先とか)があるかと思います。大事な部分なので、具体的でない部分は時間の許す限り、極力具体化して(かつ簡潔に)記載できる様にトライすれば凄く良いものに仕上がると思います。
2-3. Reference Letter(推薦状):
通常は1~2通(OxfordやCambridgeは3通)、内最低1通はAcademic Backgroundからの提出が求められます。大体2通が一般的な気がします。こちらも、書式や内容は推薦者(Referee)にかなり依拠する為、様々あると思います。また、推薦状の作成は、推薦者が一から全部作る場合と、こちらでドラフト作成したものをレビューして貰う場合とありますが、なるべく後者になる様に誘導した方が良いです(完成した推薦状のPSやCVとの関連性を強める為に)。
推薦状が一番自分ではコントロールし難いものなので、なるべく早い段階から依頼する人に頭出しをして、ドラフト作成に取り掛かる様にした方が良いです(私は9月下旬に頭出しし了承して貰い、10月10日くらいに1stドラフト送付、2~4回位のメールでの往復を経て、10月25日にファイナル化していましたが、余裕を見て頭出しは早めにやって損はないと思います)。
推薦状は大学や企業のレターヘッドが必ず必要となるので、既成のものがあればそれを使って印刷して貰い、無ければ自分で画像を張り付けて作れば大丈夫です。
2-4. 成績証明書・卒業証明書(英文):
大学に申請してから手元に届くまでに結構時間(1~2週間)がかかる場合があるので、早めに申請して取り寄せておくのがベターです。
また、成績証明書に記載されているGPAですが、卒業した大学・大学院でGPAの算出方法が結構違っている、或いはそもそもイギリスではGPAが一般的ではないそうなので、普通に書類だけ提出されて計算されると全然足りてないみたいなことになる可能性もあります(私がそうでした)。その場合に、意味があるのか、はたまた認めてくれるのかどうかは謎ですが、補足資料を一緒に添付するという技があります。私もこの方法で出願して、どこまで意味があったかが分かりませんが、少なくともUCLのEntry Requirementは充足出来たみたいです(普通に計算すると学部が低すぎたのと、大学院もそもそもGPAじゃなかったので良く分からないことになります)。
2-5. IELTS等の英語力の証明書:
英国の場合は出願時の提出はマストではなく、私もUCLはIELTSのスコア無しで出願してConditional Offerを取得することが出来ました。但し、その後だいぶ苦労したので、早めから取り組むことを本当にお勧めします。お金があればConditionalを貰って、プレ・セッショナルコースに参加出来るだけのIELTSスコアを取得して、当該コースに参加する方が(合計で21回も受験するよりは)有効なお金の使い方だったなと、個人的にはちょっと後悔しました。
3. 出願のタイミング
なるべく早く(出来れば年内)に出願することを強くお勧めします。英国はローリングシステムなるものを採用しているそうで、出願した人が、大学側が要求する条件を満たしていれば、すぐに合格を出して定員の枠がいっぱいになったタイミングで終了するというものです。言い換えると、募集が開始したタイミングで出願すれば、枠も未だ充分にあり、大学側のEntry Requirementを充足していれば合格する可能性がありますが、募集開始から一定期間が経過した後は、既にオファーを貰っている人も出てきている為、大学側の他の受験者との比較もより顕著になり選考が厳しくなる可能性がある様です。
私の場合は、UCLが10月15日から募集開始し、11月5日に出願しました。その後、12月初旬に書類通過と2次面接の案内があり、12月8日に受験しました。翌年の1月7日に大学からConditional Offerの通知がありました。大学毎で異なると思いますが、恐らく出願期間の中で、大学側で審査→合否通知のタームを複数設けていると思われ、その一番早いタームが年内出願(クリスマス休暇もあるので恐らく11月中)→年末~年始に結果報告だと思われます。無論、ちゃんとしたものを出さなければ合格出来ないので、中途半端なものを早めに出しても本末転倒になってしまいますが、人によっては年末にかけてプライベートや仕事が忙しくなり、どんどん後ろ倒しになる可能性もあり、早め早めの意識が大切だと思います。
4. その他(留学エージェントなど)
留学エージェントはbeo(https://www.beo.jp/)に登録していました。留学エージェントを利用するメリットの一つである出願代行サービスについては、一部の大学(OxfordやCambridgeなどのいわゆる上位校)では利用することが出来ません。UCLも利用出来ない大学だった為、この点ではメリットを感じませんでしたが、無料で出願書類のネイティブチェック(文法事項やワードチョイスのみで、内容についてのレビューは有料のコースがあります)を1回してくれるので助かりました。その他にも初めての海外大学院の出願で用語の定義等、曖昧な所についてメールで質問すれば遅くても2~3営業日で回答を返してくれました(そこはさすがプロです)。
また、重宝したのがGrammarly(グラマリーhttps://www.grammarly.com/)という英文の文法ミスやスペルミス、より適切な語彙の提示などを行ってくれるソフトです。こちらは無料でダウンロードでき、基本的な機能については課金せずに利用出来ます。非常にお勧めです。
本日は以上です。少しでも役立てば幸いです。
次回はIELTS対策に使えるお勧めの書籍についてご紹介します。
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