UCL留学-講義-Strategic Management③(ブルーオーシャン戦略)

今回はブルーオーシャン戦略についてご紹介します。

今回は有名なブルーオーシャン戦略についてご紹介します。有名とは言いつつも、実際の所は私自身、名前や何となくコンセプトは知っていたものの、ちゃんと理解していなかったというのが本音です。そんなブルーオーシャン戦略の基本コンセプトの理解に、少しでもお力になれば幸いです。

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ブルーオーシャン戦略(Blue Ocean Strategy)

INSEADの教授だったW. Chan KimとRenee Mauborgneによって提唱されたとても有名な経営戦略論で、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

既存の市場をレッドオーシャン(Red Ocean)、未開拓の市場をブルーオーシャン(Blue Ocean)と例え、後者の市場でシェアを獲得することを目指す戦略です。未開拓の市場でシェアを獲得するとなると、新たな市場を一から創出するというイメージを持つかもしれません。当然、技術革新等で全く新しい市場を創出する場合もありますが、多くの場合は、既存の市場(レッドオーシャン)との差別化を図り、その中で別の市場の線引きをする(境界線を引く)ことになります。(レッドオーシャンの顧客のスイッチングとそもそもアプローチ出来ていなかった新規顧客の取り込み。)

では、どうやってブルーオーシャンを創出するのかというと、Value Innovationという考え方が基本となります。

value innovation
◆Value Innovation

Value Innovationの考え方はとてもシンプルで、①低コスト化を図りましょう(企業にとってプラス)、②サービスの価値を高めましょう(買い手にとってプラス)、これらを同時に取り組んで企業と買い手双方にとってWin-Winの環境を作りましょう、というものです。言い換えれば低コスト化と差別化を同時に図るというものです。

それでは、どうやってValue Innovation(低コスト化と差別化の両立)な状態を作るのでしょうか?やり方を考える上で役立つのがFour Actions Frameworkです。

four action framework

既存市場のサービス/商品に対して①Raise(機能の向上)、②Create(機能の追加)、③Reduce(機能の低下)、④Eliminate(機能の削除)の4つのアクションを組み合わせることで、Value Innovationを実現しようというものです。前者(①・②)が差別化を図り、後者(③・④)が低コスト化を図ることになります。

更に、どこを強化し(差別化)、どの部分を削れば(低コスト化)良いのかを考える上で役立つのがValue Curve(或いはStrategy Canvas)と呼ばれるツールです。横軸に市場の競争要素(顧客が受取る価値の種類)を、縦軸に(顧客が受取っている)価値の度合いをとり、プロットしたものです。

value curve
◆Value Curve(Cirque du Soleil vs Traditional Circuses)

ブルーオーシャン戦略の著書にも出てくる、シルク・ドゥ・ソレイユを例に従来のサーカスとのValue Curveの比較を見てみます。赤い線が従来のサーカスですが、左側の要素(花形のプレーヤー、動物のショーなど)が大きな提供価値となります。言い換えると、従来のサーカスは左側の要素を売りにしている、多くのお金を投資していることが分かります。一方で、右側の要素(テーマ性、芸術的な音楽とダンスなど)の要素にはそこまで注力していないことが分かります。当然、左側の要素が顧客のニーズと確りと合致していれば付け入る隙は無いのかもしれませんが、実際にTVやビデオ等の代替となる多くの娯楽サービスが誕生し、サーカス業界が縮小する中、シルク・ドゥ・ソレイユは右側の様な差別化を図り、今日の地位を確立(新たな戦略フロンティアにポジショニング)したことになります。

一方で、お気づきかもしれませんが、Value Curveをプロットする上での評価は多分に主観的なものですので、その点は留意する必要があります。

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如何でしたでしょうか?次回はNetflixのケーススタディを基に今迄学んだDisruptive Strategy、Blue Ocean Strategyを見ていきます。

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ABOUTこの記事をかいた人

30代前半の元銀行マンです。(ハンズオン型の)投資家になりたいと考えています。その準備として会社を退職して、2019年9月から英国の大学院(University College London)で1年間Entrepreneurshipについて学びます(遠回りなことしているなと思われるかもしれませんが…)。金融関連や海外大学院留学にあたって得られた知識と、留学期間中に得られた知識の備忘録も兼ねて情報発信していければと思います。 【略歴】私大理系卒(物理学専攻)⇨国立大学大学院卒(社会工学専攻)⇨銀行勤務(M&A、資本政策)⇨グループ証券会社出向(エクイティ・キャピタル・マーケット)⇨英国大学院(MSc. Entrepreneurship専攻)⇨ヤフーギグパートナーの事業プランアドバイザー⇨宇宙系スタートアップのファイナンス担当者(現在)